(2019年)北海道一人旅|5日目

JOURNEY

(2019年)北海道一人旅|4日目 続き

根室の落石で朝を迎えました。朝4時に起床した所、もう東の空が赤く色づいています!

2019年9月撮影|午前4時。宿の窓から

東に来たんだなァと、改めて実感できます。宿のご主人いわく、これでも一時間ほど遅くなったらしい。早いときで朝3:30から空が明るくなりだすとのこと。

2019年9月撮影|落石

そうそう、宿の裏はすぐ海が見えるのです!朝日がとてもキレイです。この場所のこと、多くの人に知ってほしいけど、ひとり占めしたい!って気持ちもあります。

ではでは。落石岬に向けて出発です。ただいま4時半。宿のご主人からいただいた地図を頼りに進みます。

2019年9月撮影|落石岬までの地図
2019年9月撮影|落石
2019年9月撮影|木道

朝露と虫がやばいです!!!!写真はめっちゃ幻想的に撮れますけどね。木道はでこぼこしていて、足つぼマッサージされている感じです。虫やクモの巣と戦いながら、つまずかないよう注意して歩きます。ここで転んで湿地の中に突っ込んじゃったら、たまったもんじゃァないよ…。

▼ 落石岬までの詳細はコチラ
【旅情報】北海道・落石|民宿カジカの宿と絶景・落石岬

森を2つ抜けると、落石岬に到着です。自分以外、誰一人としていません。

2019年9月撮影|落石岬
2019年9月撮影|落石岬

獣道みたいに道がのびているので、そこを歩きます。こんな場所歩くんだったら、ナウシカのあのシーンみたいに歩くしかないでしょう。※すでに靴が朝露でびっちゃびちゃです。

Googleマップで確認してみます。おお~、先っちょにいますね~。

2019年9月

すごくいい景色を見た代償に、足がびちゃびちゃになりました。いや、勲章ですね。

2019年9月撮影|びちゃびちゃになった靴と服

帰り際に、キタキツネ?を見ました。

2019年9月撮影|キタキツネ?

キタキツネ?は病気を持っているので触らないように、と稚内でバスガイドの方が言ってたことを思い出しました。遠くから見つめます(じっ…)。


落石から根室へ。

一旦宿に戻り、靴をできるだけ乾かし、7時半には宿のご主人に駅まで送って頂きました。

2019年9月撮影|落石駅
2019年9月撮影|落石駅 待合室

待合室で待機していると、車が続々とやってきました。車で親から送ってもらってる、高校生たちです。制服の違う高校生たちだが、昔からの地元の友達なのだろう。

「おはよ~」と挨拶している光景… なんだか懐かしいです。自分の高校時代を思い出します。私も、最寄り駅まで親に送ってもらって、待合室で電車待ってたなぁ。駅までは家から歩いて行ける距離なのに、ギリギリまで寝ていたくて、結果寝坊しちゃって「やばい!送ってー!」って親に頼んでいました…。そんなことを思い出します。

で、今日は乗り間違えませんでした。
ついでに、日本最東端の「東根室駅」を車窓から見ました。

2019年9月撮影|東根室駅

そして、根室駅に到着しました。

2019年9月撮影|根室駅

最東端へ

宿のご主人から、「納沙布(のさっぷ)岬」行きのバスツアーがあるとの情報を教えていただき、ツアーに参加して最東端・納沙布(ノサップ)岬まで行くことに。

この日は参加者がとても人が多かったです。しかも、若い人・学生らしき人は自分だけ、他は年配の方ばっかり…。元々一人で来ているのに、さらに肩身が狭くなるぞと。それでちょっと萎えてしまって、乗るか迷っていました。でもせっかく晴れているし、せっかく来たし…このバスツアーは9月までということだったので、結局乗り込みました。

バスは、まず「明治公園」へ向かいました。

2019年9月撮影|明治公園

明治公園は、北海道で2番目に古い公園。1875年(明治8年)に造営された国営牧場(開拓使根室牧畜場)の跡地を利用しているそうです。

また、3基のレンガ造サイロは、すべて国の登録有形文化財と近代化産業遺産に認定されているそうです。ちなみに「サイロ」とは倉庫のこと。米・小麦・とうもろこし・大豆等の農産物、家畜の飼料を蔵置・収蔵するのに使うそうです。

明治公園を後にして、納沙布岬まで向かいます。途中、最東端の郵便局やらなんやら、ここでも「最東端の〜」をいくつか見かけました。

2019年9月撮影|納沙布岬

今日はかなり天気がよく、択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島の北方領土全てが見えました。それでも、スマホのカメラではうまく撮れないだろうと思ったので、写真は撮ってませんが、肉眼レンズにしっかりと焼きつけてきましたよ。

2019年9月撮影|納沙布岬
2019年9月撮影|納沙布岬
2019年9月撮影|納沙布岬にあった電話ボックス
2019年9月撮影|四島のかけ橋
2019年9月撮影|北方領土資料館

北方領土資料館。ここで「最東端到達証明書」をもらうことができます。

2019年9月撮影|エトピリカの剥製

これが噂のエトピリカ。バスガイドさんの説明によると、エトピリカは、ゆるり島・もゆるり島に生息する鳥だそうです。ちなみに「エトピリカ」はアイヌ語で「美しいはな」「美しいくちばし」の意味。その名の通り、体は黒いですが、くちばしが鮮やかな朱色です。

2019年9月撮影|色丹神社(レプリカ)

長崎の五島列島にも、こんな風に鯨の骨を鳥居の門とした神社を見たなァと思って撮った一枚。小さい頃、祖父が鯨の肉をもらってきて、刺身にして食べたり、汁もんの中に入れて食べたりしたのを思い出しました。

2019年9月撮影|北方領土資料館

資料館なので、本も多くあります。読んでみたい本がたくさんありますが、時間がないからここでは読めない…。

2019年9月撮影|北方領土資料館 『ジョバンニの島』

このアニメ、むかし見たことがあります。北方領土が舞台になったアニメ映画です。ロシアの子供たちと、島の日本の子供たちが遊ぶシーンをよく覚えています。

2019年9月撮影|北方領土資料館 展示物
2019年9月撮影|納沙布岬灯台

ここで突然ですが、ちょっとナーバスな気持ちになる出来事がありました…。

灯台の近くに民家を構えている家に、昆布漁を終えた地元の人達が、昆布を干す作業をしてました。そこにずかずかと入っていき、写真を撮ってる人を見てしまった。

田舎あるあるで、どこからどこまでが敷地か分からなくて入っちゃった、というのは仕方ないと思うけど、分かってやってるのか、下手したら無自覚でやっているのか。…正直どうかと思いました。

田舎の広い庭、畑だってプライベートエリアな訳で、そこに知らない人がズカズカ入って来ると、全然いい気分ではありません。自分が神経質すぎるのかもしれないのですが、自分の部屋に勝手に入ってこられる感じがします。

断りも無しに写真をバシャバシャ撮られたら、気分は良くないって人は多いと思います。地元の方々は、もしかしたらそういうの慣れっこなのかもしれません。しかし、それはそこに住む方々の優しさ、無関心さがあるからかも、とも思います。

いくら観光地であっても、そこで生活している人達のコミュニティにお邪魔するわけだから、よそ者が大きなツラなんてできない、と私は考えています。確かに、観光地化されすぎた場所だと、その土地のコミュニティに入っているんだという「よそ者」感覚(アウェイ感とも言えるかな)をあまり感じなくなりがちです。

でも、その感覚を忘れると、横暴な言動を平気でやってしまいそうです。それって、侵略とか略奪と同じだと思います。忘れがちだからこそ、私も気をつけとこうと、身に染みた出来事でした。

納沙布岬では、そういうことをしてる人を見かけてしまったので、せっかく最東端に来たのですが随分とナーバスな気持ちになっちゃいました。自分の心がモヤモヤして、そんなことばっかり頭の中をループしています。仕舞いには、勝手に「観光客ですみません…」とか考え出す始末。

こういうふうに、身勝手・公私混同してるような人を見ると悲しくなるので、人がいない所に行きたがるのかもしれません。でも、人がいない所に行って、昨日のおばあちゃんみたいな人に出会ったりして、いい人もいるんだなァ、世の中捨てたもんじゃないなァ、と思ったりもするわけです。


さて。次に向かったのは「北方原生花園」という場所。

2019年9月撮影|北方原生花園

木道を歩いて行きます。今朝歩いてきた木道より、断然歩きやすいです、ここ。

オホーツク海から吹いてくる海風の影響で、木々が斜めに生えています。花の季節は去った後だったので、ちょこちょこ花が咲いてるくらいでした。


次に向かったのは、「金刀比羅(ことひら)神社」という神社。地元の人からは「こんぴらさん」と呼ばれているこの神社は、北洋漁業の先駆者、高田屋嘉兵衛が1806(文化3)年に建立したものだそうです。

ツノが生えている?こういう狛犬は初めて見ました。

2019年9月撮影|金刀比羅神社

コチラは実際に使われている神輿だそうです。重さ1.5トン!

2019年9月撮影|金刀比羅神社
2019年9月撮影|金刀比羅神社のおみくじ
2019年9月撮影|金刀比羅神社 高台から見た高田屋嘉兵衛の像

腹ごしらえをして、元気を出す。

ツアーが終わり、11時頃に根室駅へ観光バスが到着しました。

納沙布岬でのナーバスな気持ち。そして、その後にバスの中でバイトの書類選考が落ちたというお祈りメールを見てしまい、さらにズーン…。仕事がないなんて生きていけないどうしよう、輝かしい経歴がないから落ちたのかな? 生きていく自信がなくなる…と、ますます暗い気持ちになってしまいました。

また、朝ごはん抜きで来たので頭があまり働いてなかったのか、結果的に「無」の境地に至りました。

「とりあえず食い物探すか…」

と、駅の近くにあったお店で、適当に雰囲気で選んで入ってみました。

「ニューモンブラン」。めっちゃ好きな雰囲気のお店でした!

2019年9月撮影|ニューモンブラン
2019年9月撮影|ニューモンブラン

「エスカロップ」という料理が気になったので注文しました。

2019年9月撮影|エスカロップ

検索すると、北海道のB級グルメらしいです。佐賀でいうところのシシリアンライス的な立ち位置でしょうか?暖かい料理が出てきて、なんとも言えない、ほっとした気持ちになりました。ご飯の上にカツレツとデミグラスソースがかかっています。もちろん美味しいです。


根室から登別へ。

今日のお宿は、登別にあるゲストハウス。お昼過ぎの電車で登別駅へ向かいます。

2019年9月撮影|根室駅から釧路駅に向かう途中の景色

そして、釧路駅で「特急スーパーおおぞら」に乗り換えます。

2019年9月撮影|特急スーパーおおぞら

そして、南千歳駅で特急スーパー北斗に乗り換えます(スーパー北斗の写真撮れなかった)。

特急に揺られ、いつの間にか登別に到着しました。

2019年9月撮影|登別駅
2019年9月撮影|登別駅
2019年9月撮影|登別駅
2019年9月撮影|登別

温泉が有名ですが、明日は温泉に行きません…。明日の目的地の近くの宿を予約しようとしたところ、登別のゲストハウスが予約できた、というだけでやってきました。しかし、ここもいつかゆっくり過ごしてみたいです。

本日のお宿は、「ゲストハウス 赤と青」というところ。

2019年9月撮影|ゲストハウス 赤と青

素泊まり一泊¥3,500、一階はバーになっているみたいです。適当に予約したのですが…ここ、すごくイイところでした。ドミトリーが広くて、使いやすい。そして木のにおいがイイ。登別にまた来るときがあれば、ここにまた泊まりたいと思いました。

さてさて、明日は北海道の旅で一番行きたかった本命の地へ行って参ります!



〈本日訪れた場所〉
落石岬
根室市
明治公園
・納沙布岬
北方領土資料館
・北方原生花園
金刀比羅神社
ニューモンブラン
登別市

〈本日のお宿〉
ゲストハウス 赤と青

続き (2019年)北海道一人旅|6日目

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