【旅情報】北海道・落石|民宿カジカの宿と絶景・落石岬(2019年9月)

JOURNEY

この記事は、北海道根室・落石にある「民宿 カジカの宿」と「落石岬」に関する情報(※ 2019年9月)を記載しています。

大学最後の夏休み、私は北海道一周の一人旅をしていた。次の日に根室に行く予定だったのだが、出発点にできそうな、いい宿がなかなか見つからなかった。いや、根室にいい宿はたくさんあるのだが、駅から遠かったり(移動手段が徒歩だった)、予算の関係だったり(学生だし…)があって、悩んでいた。

というところで、「民宿 カジカの宿」を発見したのだった。これがまたとても良い宿で、その宿がある落石の景色も雄大で、何度も訪れたくなる場所である。

良い場所だからこそ、知ってほしいし、知られたくない…というのが本音である。しかし、やはりカジカの宿や落石の風景が、守られてほしい・長く続いてほしいという願いのもと記すことにした。


民宿 カジカの宿の情報

《民宿 カジカの宿》

住所根室市落石東384
tell0153-27-2668
チェックイン15:00
チェックアウト10:00
駐車場有り(無料)
コインランドリー有り
インターネットWi-Fi有り
部屋4部屋
(1部屋6畳くらい?)

【予約方法】電話で予約(2019年9月現在)

【支払い方法】現金のみの支払い。クレジットカード類は使用不可。

【宿泊値段】
・一泊 朝食夕食付き|¥6,000くらい
・素泊まり|¥5,000くらい
宿泊値段はうろ覚えだが、ざっとこれくらいだった気がする。当時は「夜ご飯有り・朝食無し・個室」のプランで、一泊¥5,300だった。


2019年9月撮影|落石駅

落石駅に到着すると、宿のご主人が迎えに来てくれる。予め、到着時間を伝えておく必要がある。宿を一人で切り盛りしているご主人が忙しいと、時間帯によっては来れない場合があることを把握しておこう。

私の場合は、当初の到着予定時刻より一本遅い時間になった(電車乗り間違えたため、阿呆)が、その旨宿のご主人に電話して伝たところ、夕飯作りで忙しい時間帯であったにも関わらず、迎えに来てくださった。し、親切…。


夜ご飯

2019年9月撮影|民宿カジカの宿 夜ご飯

食堂にて宿泊者全員でいただく。周辺の飲食店は、早い時間に閉まってしまう。夜道も危ないし、当時の私の移動手段は徒歩のみなので、宿でいただくのが最適。

夜ご飯は全て宿のご主人の手作り。新鮮な魚介類を中心とした和食だ。

アレルギーがある方や魚介類が苦手な方は、前もって予約の際にでも宿のご主人に伝えておくべきだろう。一人で切り盛りしていらっしゃるので、当日に伝えるのなどということは控えた方がよいと思われる。

私が宿泊した時は、バイクで北海道を周遊している湘南から来たという50、60代くらいの男性2人と、落石でラッコの調査をしている研究員(?)の男性2人が宿泊しており、私(女性)含めて計5人。

ラッコ調査の方々は飲食店で夕食を済ませたらしく、バイク旅の男性と宿のご主人との夕食だった。宿のご主人が福岡出身ということで、かなり驚いた(私は佐賀県出身)。


お風呂(女湯・男湯)
家族風呂のような感じ、普通の家のお風呂的な。民宿なので、家庭的な設備。

トイレ(男女別)
民宿なので、家庭的な設備。

部屋

2019年9月撮影|民宿のカジカの宿 部屋

個室は和室。敷布団を敷いて寝る。Wi-Fiも完備されている。ドミトリーに宿泊してきた分、個室であるだけで大満足である。至れり尽くせりだった。

2019年9月撮影|民宿カジカの宿 部屋の張り紙

\部屋の張り紙の情報/

ー宿ご利用の案内ー

18:30 夕食(用意が出来しだい、ご案内致します。)
 食後、消灯まで食堂を開放しています。
 コーヒー、紅茶等、ご自由にご利用下さい。
23:00 消灯
 翌朝
07:30 朝食
10:00 チェックアウト

※ 入浴はPM14:00〜22:00までです。
  夕食時間外で各自ご利用下さい。
※ 禁煙は指定の場所でお願いします。

カジカの宿

JRご利用の方へ

7:54(根室行き)
8:41(釧路行き)
の列車で出発のお客様は落石駅まで送迎が有ます。スタッフまでお申し出下さい。
(7:54発乗車の方は朝食抜きになります。)

私のスケジュールは、落石駅の始発7:54(根室行き)で出発予定。部屋の張り紙の通り、7:30の朝食に間に合わないので、根室で食べることにした。


落石岬までの情報

宿のご主人に落石のおすすめスポットだと言われて、落石岬までの地図をもらった。

2019年9月|落石周辺地図

朝4:30出発

2019年9月撮影|カジカの宿

朝4時に起床した時点で、もう東の空が赤く色づいていた。宿のご主人いわく、これでも日の出は一時間ほど遅くなったらしい。早いときで、朝3:30から空が明るくなりだすとのこと。

宿の裏手にまわると、海が広がる光景が。

2019年9月撮影|落石

地図を頼りに道をすすむ。

2019年9月撮影|落石

さらに進むと、ゲートが現れる。

2019年9月撮影|落石 ゲート

地図を見る限り、どちらに進んでも落石岬に着くようだが、時間を考えて正面のゲートを選んだ。

ゲートを通り、しばらく進むと「旧落石無線送信局」の建物がある。

2019年9月撮影|旧落石無線送信局|現在:池田良二スタジオ

自然の中にたたずむ鉄筋コンクリート。要塞のような建物だ。1908年に開設された落石無線送信局は、千島列島やカムチャッカ半島、さらには北太平洋航路を航行する船舶や航空機との交信拠点だった。1960年代半ばにその役割を終えて閉鎖。

現在は、1985年より根室市出身の銅版画家・池田良二(1947)(武蔵野美術大学名誉教授)が個人アトリエとして利用しているそうだ(池田良二スタジオ)。

2008年から『落石計画』なる芸術活動も見られる。井出創太郎(1966)と高浜利也(1966)、二人のアーティストが中心となって、毎年8月上旬、銅版画の制作を一般に公開する、対話空間を設ける(=銅版の茶室)。また、展覧会・子ども向けワークショップ・ギャラリートークも行っている。

池田良二氏の作品を(webで)見て思うに、すごく共感するものがあった。作者の原風景、その土地の人々の記憶の積み重なりを表現することは、私も制作を行う中で無意識に求めている。『落石計画』の時期にも訪れたい…。

ここから木道である。

2019年9月撮影|木道入り口
2019年9月撮影|木道

幻想的であるが、ズボンと靴が朝露で大変なことになっている。今日は晴れるとのことだったし、昼になったら乾くだろうと思ったため、あまり気にしなかったが、訪問する際は防水対策をすべし…。

木道は凸凹しているので、スニーカーやトレッキングシューズが向いている。オシャレ靴はたぶん足がしんでしまう。

朝露と蜘蛛の巣と格闘しながら一つ目の森を抜けると、視界が開けてこのような景色が広がる。

2019年9月撮影|1つ目の森を抜けたところ

もう一度森に入り、木道が続く。

2019年9月撮影|2つ目の森

森を抜けると落石岬に到着する。

2019年9月撮影|落石岬

獣道のように道がのびている。

2019年9月撮影|落石岬

この獣道、岬のギリギリまで伸びているが、柵もないのでかなり怖い。眼下はすぐ海で足がすくんでしまう。

2019年9月撮影|落石岬
2019年9月撮影|落石岬

景色を見ながら、スマホで写真を撮りながらだったので、宿についたのは7時ちょっと前。往復約2時間くらいかかった。落石駅までの送迎時間前に、宿のご主人が靴を乾かす専用のドライヤーを貸してくださった(親切…)。私みたいにびしょびしょになる人が多いのだろう。


今回の落石岬までのルートとはまた別の散策ルートや、夕日が綺麗な三里浜など、落石はまだまだ魅力溢れる場所である。一泊だけの短時間の滞在に後悔…。今度訪れる際は、1週間くらい泊まってみたい。

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