(2016年8月)千葉一人旅|1日目

JOURNEY

もうすぐ、大学は夏休み。

今年、私は大学生になって初めての夏休みを迎えます。現時点で、まだ夏休みは始まっていないのですが、この期間になると授業がめっきり減りました。そのため、ほぼ夏休み状態といっても過言ではありません。

ちょっと宙ぶらりんな、地に足ついていないような、なんとも言えない焦燥感に駆られます。高校生の頃は目まぐるしく日々が過ぎていったので、「自由な時間」があることに、正直なところ慣れなさを感じるのです。

せっかく自由な時間があるのに、何もしていない自分…この状況に、とても焦りを感じます。このままでいいのだろうか? かといって、絵を描く気分にもなれない。クーラーの効いた図書館に篭るのもいいけれど、なんとなく外へ行きたい気分の方が強い。

というわけで、一人旅をまた決行することにしました。実は先月、人生初の一人旅をしてきたところ見事にハマりまして。

(2016年7月)初*一人旅デビュー!|鎌倉・江ノ島|1日目
(2016年7月)初*一人旅デビュー!|鎌倉・江ノ島|2日目

いつか47都道府県を制覇したいなァ、と小さな野望も生まれたことろです。

そして、今回の旅先は…千葉県!
自分が行ってみたい!と思った場所を厳選してみたところ、ほぼほぼ、千葉県を一周する形になりました。


今回もまた、つくば駅を早朝に出発。朝9時頃に浜金谷駅に到着。鈍行で来たので、ここまでで既に長旅をした気分です、始まったばかりですが。

さて、最初のお目当ての場所は、鋸山(のこぎりやま)です!

鋸山は、鋸南町と富津市の境に位置する山(標高329m)。この山で採れる石材は建築などに適しており、江戸時代頃から採石が盛んに行われていたそうです(1985年/昭和60年採石終了)。採石した跡の山肌が鋸の歯のように見えることから、「鋸山」と呼ばれるようになったとのこと。また、鋸山の大部分は「日本寺」というお寺の境内にもなっているそう。

色々と千葉県の名所を調べていて、目に留まった場所の一つ。とても楽しみです!

2016年8月撮影|鋸山

鋸山・日本寺は、東京ドーム約7個ぶんの広さだというから、また、私は山登りの経験が全然ないので、まずはロープウェイを使って山頂まで行き、そこから下山するスタイルにしました。

2016年8月撮影|鋸山ロープウェイ

両側に高い崖がそびえています。こうやって見ながら歩くと、石切場だったんだなァと、なんとなく実感が湧いてきます。

2016年8月撮影|鋸山 日本寺
2016年8月撮影|鋸山 日本寺

この場所、近年ではスタジオジブリ『天空の城ラピュタ』(1986)の世界観に似てると言われているそうです。

テクテク歩いていると、レリーフの大きな観音様、「百尺観音」が見えてきました!ゆうに30mはありそうです。スケールがデカくて、ちょっと日本じゃないような気分になります。

2016年8月撮影|鋸山 日本寺 百尺観音

次に見えてきたのは、有名所の「地獄のぞき」です。

2016年8月撮影|鋸山 日本寺 地獄のぞき

下を覗くとこんな感じ。た、高いです。スリルがあります。。

2016年8月撮影|鋸山 日本寺
2016年8月撮影|鋸山 日本寺
2016年8月撮影|鋸山 日本寺

そして次に見えてきたのは、「日本寺大仏」です。なんと、奈良の大仏様や鎌倉の大仏様を超えて、日本一大きな大仏様なんだそうです。

2016年8月撮影|鋸山 日本寺大仏(薬師瑠璃光如来)

建立当時(1783/天明3年)は、高さ9丈2尺(約37.7m)あったそうですが、原料は岩、しかも野外にあるので、長年の風雨による侵食もあり、江戸時代末期には崩壊状態だったそうです。その後、修復作業(1966/昭和41年 – 1969/昭和44年)が行われたのですが、崩壊箇所の関係で、元々より約7m低い約31mの大きさになったそう。

日本寺大仏を後にして、千五百羅漢道という道を歩きます。石で作られた数えきれないほどの、また様々な仏様が並んでいて、圧巻です。どこまであるの?!という感じ。

2016年8月撮影|鋸山 日本寺 千五百羅漢道

2時間ほどで無事に下山してきました。階段がたくさんあって、登りルートはキツイからと下りにしたのですが、下りの階段もなかなか大変でした。もう、膝がガクガクと笑っています。そういえば、陸上部だった中学時代、階段ダッシュの練習の時に友達が「階段は上るより下る方が筋肉を使うらしいですよ」と、顧問の先生に屁理屈を言っていたのを思い出しました(笑)

そして、ちょうどお昼時だったので、浜金谷駅近くにある「さすけ食堂」で人気メニューだという「さすけ定食」をいただきました。

2016年8月撮影|さすけ食堂|さすけ定食

アジが美味しいと有名な人気店みたいで、多くの人で賑わっていました。アジフライがエネルギーを欲する疲れた身体に染み渡ります…。

午後は、五井駅に戻って「小湊鐵道(こみなと てつどう)」に乗車!小湊鐵道の気になる駅を乗り降りしながら、目的地へ向かいます。

2016年8月撮影|上総牛久駅
2016年8月撮影|小湊鐵道
2016年8月撮影|上総久保駅

電車の待ち時間がかなりあったので、テクテクと地道に一駅分歩いていたところ、いわゆる「鉄ちゃん」らしきおじいさんに話しかけられ、「もうすぐSLがここを通るよ」と教えてもらいました。しばらく待っていると、SL機関車(房総里山トロッコ列車)がやってきました!SLが走っているのは、今回初めて見ました。

2016年8月撮影|SL

飯給(いたぶ)駅構内で、衝撃的なトイレを発見しました。杉丸太に囲まれた広場みたいな、草原みたいな空間の真ん中に、全面ガラス張りの超解放感のあるトイレが。こんなトイレ、見たことありません。

2016年8月撮影|飯給駅 世界一広い?トイレ

こちらのトイレ、普通に利用することもできますが、建築家・藤本壮介(1971-)さんの《Toilet in Nature》(2012)という題名のアート作品でもあるそうです。

房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス|作家・作品|藤本壮介

次に下車したのは月崎駅。駅構内に、苔と山野草で覆われている謎の場所を発見しました。

2016年8月撮影|月崎駅 もりらじお

こちらも、現代美術家・木村崇人(1971-)さんの《森ラジオ ステーション×森遊会》(2014)というアート作品とのこと。苔などで覆われた建物は、もともと小湊鉄道の鉄道保線員の詰所だった建物だそうです。

木村 崇人 Official Website <地球と遊ぶプロジェクト>|作品集|パーマネント作品|森ラジオ ステーション×森遊会
房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス|作家・作品|木村崇人

2016年8月撮影|小湊鐵道

魅力あふれる小湊鐵道の各駅を巡ったところで、本日のお宿へと向かいます。本日のお宿は、ホームページを見て一目惚れした、大多喜町にある古民家ゲストハウス「わとや」です。指定した時間に、最寄り駅まで車で迎えに来てくださいました。

2016年8月撮影|わとや
2016年8月撮影|わとや

お宿から少し離れた場所に、ブランコがありました。木の形を生かした手作りブランコのようです。『アルプスの少女ハイジ』のオープニングを思い起こす…メルヘンな気分になります。

2016年8月撮影|わとや
2016年8月撮影|わとや

日が暮れてきた夏の空。涼しい風が通り抜ける居間。贅沢な心地になります。

2016年8月撮影|わとや
2016年8月撮影|大多喜
2016年8月撮影|大多喜

こちらのお宿の夜ご飯は自炊、宿泊料金に食材費が込まれています。同じ日に宿泊した方とお宿のオーナーさんと一緒に夜ご飯を作りました。

2016年8月撮影|わとや

野菜はもちろん、かまどで炊いたご飯がとても美味しかったです!


〈本日訪れた場所〉
鋸山 日本寺
さすけ食堂
小湊鐵道

〈本日のお宿〉
古民家ゲストハウス わとや

続き (2016年8月)千葉一人旅|2日目