カップラーメンの3分間が待てない「自分」を待ってみる

私はカップラーメンの3分間が待てない。

お湯を入れてかき混ぜたら、すぐに食べ始める。

学生時代、友人たちと家で夜食を食べる時など「えっもう食べるの!?」とよく驚かれていた。私としては、昔からずっと3分待たずに食べてきたから、全然驚くことではない。しかし、人と食べると「あ、やっぱり変なんだ」と改めて思う。

3分間を待たずに食べるのは、ラーメンはかためんが好きで、最初から最後までかためんで食べたい、そんな理由だ。

あとはやっぱり、待てない人、せっかちな人なんだと思う。

◇◇◇

中学生の時、友人に「ハイペースなマイペース」と言われたことがあった。高校の時は「なんか生き急いでいるように見える」と。

私が極端に人と自分を比べることをしていて、何もできない自分によく焦っていた。人によって成長の速度は違うのに…。

また、興味関心事がたくさんあるというのも「生き急ぎ」に拍車をかけた。

大学は芸術学部だったが、中途半端に他の分野(特に、地理・言語・人類学・宗教・哲学)に興味があり、よく他の学部の授業を受講しに行っていた(そういう意味では、芸大・美大のような一つの分野に特化した学校ではなく、総合大学という環境は自分に合っていたと思う)。

しかし結果として、専門分野の絵も、他の興味関心事も、全部が中途半端だった。ちょっとしこりが残ったまま卒業することになった。

「早く身に付けたい」「早くできるようになりたい」と急く気持ちも分かるが、まだこの段階では、それ相当の自分の努力とキャパが足りてないのだ。

◇◇◇

しかし、学生時代ずっと絵だけ描くだけの生活がよかったかと問われれば、そうでもない。

知ることは純粋に楽しかったし、他の学問も、自分としては不思議なことに作品へとつながっていたりするからだ。

あと「卒業してハイ終わり」というのも、なんだか寂しいから、ネットで調べたり本を読んだりして、ちょっとずつ今でも「知」に触れ続けている。

ジグザグの紆余曲折で、なかなかまっすぐに進むことができない不器用な自分。

でも、それが自分の味というか、魅力になると気付いたら、「それでもいいか」と、ようやく思えるようになったみたいです。これは、「生き急いだ」失敗を何度も繰り返して、ようやく分かったことの一つだ。

色々と急かされる世の中だと思うけど、自分の成長は長い目で待ってあげようと思う。ちょっとずつ、ジグザグに進んでいくつもり。

こんな進み方だから、進度がなかなか見えづらくて焦るけど、自分を焦らすのを、とりあえず止めてあげることにしました。

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