子供の頃、繰り返し読んだマンガの話。

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子供の時、私のバイブルのようになっていて、繰り返しページをめくったマンガがあります。思い入れのあるマンガを5冊、紹介しますよ〜。

ただ、私を構成するマンガは意外とたくさんあって、本当に選びきれないので、ある時期に焦点を当ててみました。

その時期とは「マンガ家になりたい」と思っていた時期。

小学生のとき、私はすご〜く漫画家になりたいと思っていました。

今でも絵を描くことになるきっかけとして、幼少期に「絵がお上手」と褒められたことは大きいです。そして子供ながらに、じゃァ、将来は絵を描く仕事にでも就きたいな、と考えます。でも、当時は絵を描く仕事って聞くと、画家とマンガ家しか知りませんでした。

文化的施設に乏しい田舎では、美術館なんてないので有名画家の作品も見たことないし、本屋もないので画集も見たことがなかった。そんなわけですから、家にあったマンガ本の方がよっぽど身近でした。家に眠っている親が読んでいたものから当時の流行りのマンガまで、マンガだったら何でも読んでいました。

画家よりもマンガ家の方が、何とな〜く、こんな感じの仕事なんじゃないかという「仕事像」が見えたのだと思います。

最終的には、「イラスト系よりもファイン系(油絵とか)が描いていて楽しい」と思うようになったので、マンガ家を目指すことはなくなくなります。ただ、マンガ家という夢を持ったことによって、絵を描くことに執着しだした、そんなきっかけになったと思います。


『ちびまる子ちゃん』 さくらももこ

マンガ家になるぞと決心した小学生の頃の自分。

しかし、漫画家にどうやったらなれるのかがまっったく分かりませんでした。

今とは違い、スマートフォンもなければパソコンもなく、インターネットから情報を得ることはできませんでした。おまけに田舎でまわりに本屋もない。たまに街に出かける時に、貴重なお小遣いで慎重に吟味して選んだマンガを買い、そのマンガ本を見て「べた塗り」や「コマ割」、絵の練習をしていました。

そんな中、『ちびまる子ちゃん』の作中に、さくらももこ先生が漫画家になるまでのエピソードを盛り込んだ回がありました。それを熟読し、「そうか、マンガ家になるのはマジで大変なんだな」という純粋な感想と、厳しい業界なんだなという確信を得ます。

中学3年生の夏休み。
私は高校受験の勉強そっちのけで、密かにマンガを一本仕上げていました。その時、初めてトーンを使ったのを覚えています。太陽がジリジリと照りつける中、隣町まで自転車を走らせ文房具屋さんへ行き、貴重なトーンを買ってきました。でっかいカッターナイフしか家になくて、すごく切りにくかったです(笑)。

結局そのマンガは闇に葬りましたが(十分な黒歴史)。

もちろん、『ちびまる子ちゃん』って笑あり、涙ありのマンガで何度も何度も楽しみながら読み返しました。さくらももこ先生の随筆も、めっちゃ面白いですよね。好きすぎて、全部読みました。


『少年アシベ』 森下裕美

主人公のアシベとアザラシのゴマちゃんがメインのゆる〜い日常系4コママンガ。小学生の時に何度も読み込んだマンガ本の一つです。

好きなキャラクターはペッペッペーさん、チットちゃん、ゴマちゃん。森下裕美先生の目の描き方に、この時期すご〜くハマっていました。クルンと描くだけで、超可愛いくなる!

ハチャメチャにやらかしちゃったり、たまに真剣になったり、でも最後はゆる〜くほんわかとシメる感じがたまらない。

また、『少年アシベ』は4コマ漫画の参考にしていました。

小学1年生のとき、クラスの子がノートに描いた4コマ漫画を見せてくれました。その時初めて4コマ漫画というものを知り、自分の中で衝撃というか、「私もやりたい!描きたい!」という強い欲求が生まれます。その子が描いた4コマ漫画は、衝撃と欲求が強すぎたのか今でも覚えていて、バレーをやっている様子が4コマで表されていました。

その4コマ漫画は小学4年生まで生産し続けることになります。ただ、子供の私の頭の中には次から次へと降ってくるアイディアがあり、そのスピードに追いつくため、登場人物はみんな棒人間ですませていました(笑)


『アイシールド21』原作:稲垣理一郎/作画:村田雄介

『アイシールド21』はアメリカンフットボールをテーマにした少年スポーツ漫画。正直、今読み返してもアメリカンフットボールのルールはさっぱり分かっていませんが(笑)。

ただ、それでも読めちゃうのは、個性的なキャラクターがたくさんいることや、話の展開が面白いということもあるのですが、特に注目すべきは作画力。作画がすごい。上手すぎます。
小学生の時、どうやって描いているんだろうと、本気で思っていました。上手すぎて、「こんなふうに描けるようになるんだろうか」と、勝手に謎の不安を抱くこともありました(笑)。

余談ですが。
スポーツ漫画でありがちな根性論みたいなものは、私はけっこう好きだったりします。何かを成し遂げようとするならば、少なからず、無理をしたり負荷をかけたりするという行為はつきもの。押しつけられる努力ってのはキライですが、自分からやる努力っていうのはイイものだと思っています。

『アイシールド21』って、おそらく初めて読んだスポーツ漫画だと思うのですが、このマンガの根性論、幼い自分にしっかりと刻まれたような気がしますよ。


『NARUTO』 岸本斉史 

落ちこぼれ忍者ナルトが火影になるまでのストーリー。小学生〜大学生まで、読まない期間はあったけれども、最終巻まで読みました。

ストーリーも好きですが、ストーリの幕間?にある岸本斉史先生の話も好きでした。漫画家になるまでの苦労話や工夫話が盛りだくさんで、情報に渇望していた私にとっては、まるでありがたいお経を聞いている心地でした。

『NARUTO』、モノクロの絵柄が他にない描かれ方で、カッコイイですよね。トーンをあえて使わないこの手法に目から鱗で、マンガを描く際のヒントを得た気になっていました。しかし、これって実際はなかなか難しいものでして。色数が少ないからこそ、より洗練さ・デッサン力を見せないと単調な画面になりかねないのです。


『マギ』 大高忍

中学生の時からタイムリーで集めているマンガ本。大学生の途中で完結しました。

絵の上手さももちろんですが、光と影の表現に衝撃を受けたのを覚えています。

そして作品の世界観!
部活の帰りだったか、隣町の本屋に寄った時、表紙が気になって1〜3巻をまとめ買い。1巻を読んで「これや!私が読みたかったものや!」とビビビッときました。ファンタジーものが好きな私にはピッタリな作品だったようです。

私たちが生きるこの現実世界にある(あった)文明や文化を元にしていて、それが作品の中で生き生きと描かれています。こういう世界観のある作品を作りたい、と強く思いました。

また、趣味がマンガを描くことだという大高忍先生。強すぎます(笑)。


他にも選びたい!マンガ

『ドラえもん』
『SKET・DANCE』
『犬夜叉』
『俺は直角』
『六三四の剣』
『いまどきのこども』
『風の谷のナウシカ』
『乙嫁語り』

…などなど。

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