今日も歌を口ずさんでいる

全然見たことないのに、劇やミュージカルのような舞台芸術に惹かれるものがある。それらをモチーフにした漫画もよく読んでいる。『ガラスの仮面』『ライジング!』『累』とか。

小学校の頃の将来の夢は、身内では父以外の誰にも言ったことがないけど、実は歌手になりたいと思っていたし、隣町の子供劇団にめちゃくちゃ入りたかったことを、昨日のごとく覚えている(結局、「入りたい」と言えずに小学生時代を終える)。

ただ私の声は、慢性鼻炎で年がら年中鼻声で聞き取りづらく、声もハリがなく、「いい声」とはお世辞にも言えないものである。小学生の時、鼻声を直したくて、風呂に入っている時に鼻歌を歌ったりして(←当時、なんかそういう治療法?があった)治そうと努力した時もあった。

歌うことや演じることは、きっと楽しいはずなんだけど、「恥ずかしい」の方が勝ってしまい、何もできなかった。

ただ、歌手のような舞台に上がる感じの夢(?)は早々に諦めていたから、その挫折に対する心身へのダメージは皆無・ほぼ無傷だ。心のうちに秘めたまま、音符は読めないけど、学校の音楽の時間は楽しく過ごしてきた。

◇◇◇

数ヶ月前、叔母と小学生の従兄弟とご飯を食べた時、「あ〜カラオケ行きたい〜自粛で何ヶ月も行ってないから」みたいなことを言ったら、「カラオケ好きなんて、意外やね」と言われた。

あ、自分ってそういうイメージになっているんだ!とびっくりした。確かに、人生初のカラオケは人前で歌うのが恥ずかしくて「早く帰りてぇ」だったけど、2回目からはなんか味をしめたのか、めちゃくちゃ楽しかった。人の目を気にしないで歌えたのは、日常の中でいつも鼻歌や歌を口ずさんでいるからかもしれない。

歌を歌うことや聞くことは、多分大多数の人が好きなのではないかと思うけど、カラオケのように人前で歌うことに抵抗がある人がいるのも分かる。自分は、親しい人たちの中だったらカラオケは全然抵抗ないけど、「カラオケ好きなんて、意外!」と言われたように、自分のイメージと、外の人がもつ自分へのイメージは、一緒ではないんだなぁと、純粋に思った。

今日も私は、狭い部屋で歌を口ずさんでいる。シェアハウスで壁が薄く、隣に人がいようがあまり気にしていない。あ、いや迷惑にならないよう少し控えめに歌っているわ。音楽を極めるつもりもないけど、やめるつもりも今のところない。

音楽って、全ての人に「開かれている」からすごいなぁ、ということを語ってみたかった日でした。

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