記憶集|VenusFort(ヴィーナスフォート)

DEEP SPOT

2022年3月27日をもって閉館した、お台場のVenusFort(ヴィーナスフォート)の記憶集。

ヴィーナスフォートは1999年8月25日に開業した大型のショッピングモール。複合施設が立ち並ぶ「パレットタウン」の一角にあった。中世ヨーロッパの街並みを想起させる内装・非日常を擬似体験できる「劇場型ショッピングモール」として話題となった。

多くの人に惜しまれながら、約22年の幕を閉じるヴィーナスフォート。友人と最後の見納めへと向かった。

2022年3月撮影
2022年3月撮影

「ゆりかもめ」に乗って、最寄駅である「青海駅」からヴィーナスフォートへ。まさか、中に入るとあんな風になっているなんて想像もつかないような外観である。

私が初めて来館したのは2021年頃。友人に「絶対ココ好きだよ、気に入ると思う!」と連れられて来た。私はテーマ性や世界観のある空間がすごく好きなので、ヴィーナスフォートはまさにドンピシャな空間。

入った瞬間「わぁ〜!」と、目の前がすごく輝いて、ワクワクする子供みたいな感覚になったのを覚えている。

2022年3月撮影
2022年3月撮影

案内所にボッティチェッリの《ヴィーナスの誕生》が。奥に彫刻《真実の口》があり、気分はイタリア・ローマを訪れた旅人(観光客?)である。

2022年3月撮影

街中を模した道を歩くと、こういう風に所々に絵画や彫刻が飾られている。

2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影

天井が空になっているのもポイント。建物の中にいるが、開放感を感じられる。また、時間帯によって空の色が変わる表現も粋があってステキである。

2022年3月撮影
2022年3月撮影

そして、街中を模したショッピングロード。

曲がりくねった道。その先はどうなっているのかよく分からない。「この先は一体何があるんだろう?」という、まるで新しい街を探検しているかのような、ワクワクした気持ちになる。

2022年3月撮影
2022年3月撮影

屋台のような小さいお店も立ち並ぶ。賑わっていた頃はもっとあったんだろうか。。


メインの「噴水広場」。

2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影

「オリーブ広場」の丸い天空が印象的。

「教会広場」も見応えがあるエリアだ。ここはステージでもあり、催し物が定期的に開催されていた。

2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影

「教会広場」入り口の巨大なアーチの門。

2022年3月撮影
2022年3月撮影

内装のこだわりもスゴいのだが、それをさらに際立たさせるために、照明が一役買っているのだと思う。いわゆる、オフィスや量販店のような均一な光が当たった空間ではない。あちこちにある照明が陰影を作り、奥行きのある立体的な空間になっている。

2022年3月撮影
2022年3月撮影
2022年3月撮影

正直、3回しか来館していないので、行きつくした感がない。今、私の中では、ヴィーナスフォートは一瞬間だけ存在した幻の場所となっている。

こういうテーマ性のある場所は今後どんどん失くなっていくのだろうか。少しずつ平成という時代が終わっていってるような気がする。再開発とは聞いたが、今後どんな場所になるのだろうか。。


Venus Fort
WWD|「ヴィーナスフォート」誕生から閉館までの波乱万丈 仕掛け人たちが見た夢
論座|バブル崩壊後に開業したテーマパーク型のショッピングモールが残してくれたもの