誕生日の始まり|起源は古代ギリシャ時代!?

学生時代、写真館でバイトしていたのだが、最近はお宮参り・お食い初め・七五三の撮影だけじゃなくて誕生日撮影も多かった。もちろん、各家庭によるのだが。誕生日に一般家庭でも写真館で記念撮影…はあるのかもしれないが、時代によって少しずつ誕生日に対する考え方も変わってきているのだろうかと思った。というか、そもそも誕生日はいつから始まったのだろう。


日本での誕生日のはじまり

今では誕生日は一般的な習慣である。しかし、もともと日本には誕生日をお祝いする習慣はなかった。昔の日本では、「数え年」で年齢を数えることが普通で、お正月がくるとみんな一斉に一つ年をとっていたのだ。

確か、韓国では「数え年」だ。韓国に同い年の友達がいるのですが、その子の学年は私より一つ下だった。国によって「歳の数え方」が違うのも面白い。

昔の日本では、「自分の生まれた日に一つ歳をとる(=満年齢)」数え方はされていませんでしたが、いわゆる「通過儀礼」なるものがあった。


伝統的な誕生日の風習

まず、伝統的な誕生日の風習として「七五三」があげられる。

出典:赤城神社|神事・祭事のお知らせ

七五三が行われるようになったのは、室町時代頃。現代と比べると、医学の未発達・不衛生な環境・栄養の不足が蔓延する世の中で、幼くして亡くなる子どもは少なくなかった。

諸説あるが、そのような状況の中で「七五三」の歳まで無事に育ったことに対する神への感謝、また、幼い子どもから少年・少女へと成長する一つの節目を祝う意味を込めて、祈りを捧げるようになったことが、七五三のはじまりとされている。

三歳|髪置(かみおき)

幼年の頃はみんな同じような髪型をしているが、女の子が髪を伸ばしはじめる時期として「髪置の儀」というのがある。このとき、「被布ひふ」という着物を着る。一般的には女の子だが、男の子も被布を着て祝う地域もあるようだ。

五歳|袴着(はかまぎ)

5歳になった男の子が大人の男性の衣服である袴を初めてつける時期。その儀式の名の通り、「袴」そして「羽織り」を着てお祝いする。

七歳|帯解(おびとき)

帯締め(おびしめ)とも。七歳になった女の子の儀式。
幼年の頃に着ていたようなゆったりとした浴衣のような着物から、着物に帯を使い、大人の女性に近づく時期。このとき「四つ身よつみ」という着物を着てお祝いする。


また、奈良時代以降に行われるようになった男の子の儀式「元服(げんぷく)」、公家の女の子の儀式「裳着(もぎ)」も、古来より続く日本の伝統的な誕生日の風習と言えるだろう。

元服、裳着は、数え年で12~16歳頃に行ったとされる「成人の儀」のことである。現在の「成人式」に通ずるものと思われている。


では、いつから今のような「満年齢」での数え方になったのだろうか。

それは、明治24年「年齢のとなえ方に関する法律」の制定以降と言われています。

この「満年齢」での数え方が普及しはじめてから、個人の誕生日を祝うようになったようです。ちなみに、誕生日にバースデーケーキを食べる習慣は、戦後にアメリカから日本に伝わったと考えられています。


誕生日にケーキを食べる習慣はいつから?

バースデーケーキの起源は、古代ギリシャの時代にまで遡るらしい。すごい!

古代ギリシャ人は、月の女神アルテミスの誕生を祝うため、月の形をイメージとしてかたどった丸い「ハニーケーキ」を焼き、アルテミスへのお供え物としたようだ。

Diane de Versailles Leochares 2
The Diana of Versailles in the Louvre Galerie des Caryatides that was designed for it

このとき、ケーキにさしたロウソクに火を灯していたのだが、このロウソクの火は「月の光」を表すのだとか。個人の誕生日を祝うというよりも、宗教的な意味合いが強いケーキである。

あめたん
あめたん

「honey cake」で調べると
美味しそうな画像がたくさん出てくる…


Kinderfest 

では、個人の誕生日がいつからはじまったのか…それは定かではありません。

しかし、15世紀のドイツで行われていた「Kinderfest:キンダーフェスト」と呼ばれる子どもの誕生日会に由来するのではないかと、多くの歴史家は考えているようです。

Ludwig Knaus - Ein Kinderfest (1868)
Ludwig Knaus《Ein Kinderfest》(1868)

当時のドイツでは、悪霊は子供の誕生日を狙ってやってくると考えられていた。そのため、ケーキに一日中ロウソクを灯すことで神に祈りを捧げていたのだ。

そして、上の絵画のように「誕生日の子」を守るため多くの人が集まった。無事に誕生日が過ぎた後は、ロウソクの火を消し、ケーキはみんなで分け合って食べた。バースデーソングを歌った後、すぐにロウソクの火を消すのが今の風習だが、この当時は一日中待たなければならなかったらしい(絶対つまみ食いする子とかおるやろうな)。

ちなみに、18世紀には既に「バースデーケーキ」と「ロウソク」はお祝い事の象徴となっていたようだ。1799年にドイツの文豪・ゲーテが書いた手紙に、ロウソクについての記述があり、それがロウソクについての「最古の文書」と言われている。

参考:カラパイア不思議と謎の大冒険|誕生日ケーキの起源は?なんでロウソクを立てるの?
参考:昔の新聞ギフトショップお誕生日新聞|誕生日を祝うようになったのはいつから?由来や風習を知ろう

しかしバースデーケーキがギリシャ時代からあったとは…。
驚き・桃の木・山椒の木・ブリキに狸に洗濯機。

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